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たくましさと艶をまとう香り
ハマナスの花の最盛期は、6月から8月。まだ朝晩が冷え込む5月ごろから葉を伸ばし、徐々に蕾がふくらんできます。 ハマナスは、日本のバラと呼ばれています。「rosa rugosa」は、ハマナスの学名のこと。ヨーロッパ系のバラとの違いは、大きさや花弁の数などさまざまですが、香りも個性があります。 ヨーロッパ原種のバラは、甘くてとろりとした華やかな香り。可憐で優雅な、ばっちりとおめかしをした人を思い起こさせます。 一方、ハマナスの香りは、みずみずしく、フルーツのような香り。たくましさと艶を兼ね備えた、素肌の美しい人がまとっているような香りです。 その香りは、畑に足を踏み入れるだけで、ふんわりと体をつつみこみます。花びらを一枚、近くに置いておくだけでも、その香りが空間いっぱいに広がり、ハマナスの花の中に入りこんだようです。 けれど開花時期は短く、色や香りの力強さからは想像できないほど短命。2〜3日で枯れてしまうのです。 少し触れるだけで花びらがはらはらと舞う様子は、散るというよりも、紅紫のみずみずしい色の粒がこぼれ落ちるよう。潔く散る花弁の構造は、北海道の短い夏を生き残る術なのかもしれません。
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“老若男女が使える”の本当の意味
手摘みで収穫した、ふわふわのハマナスの花を、たっぷり使って手作りする「rosa rugosa」。花びらの赤紫色の艶やかさにときめく方もいれば、「自分には似合わない」と、一歩引いてしてしまう方もいるかもしれません。けれど「rosa rugosa」の原料になっているハマナスは、その艶やかさに負けないほど、たくましさと強さを持つ花です。
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フレッシュな「rosa rugosa」ができるまで
ハマナスの収穫は、1日かけておこなわれます。収穫するのは、主に地元の女性たちの仕事。集められた花びらは、すぐに工房へ運ばれます。「rosa rugosa」の畑から工房までは、車で約10分。この近さも、ものづくりの鮮度を守るためには重要です。
