今年もハマナスは沢山、花をつけるだろうか。
茶色の割合が増えて、畑の雪が溶け始める。4月上旬。それが私たちにとっての1年の始まりです。5月の終わりまで、朝晩はまちがいなく寒くて、初夏と言っても北海道の夏は涼しいです。その時期になると春がはじまったばかりなのに、もう次の季節の始まりを感じます。この時期になるとそれまでは何もなかったハマナスの畑に緑が生い茂り、小さな蕾をつけるものもあります。北海道では、ハマナスは夏の訪れを知らせる花です。
北海道の浦幌町は、地図上では道東(どうとう)の海の近くにありますが、街と海の間には大きな山があります。そのため、浦幌町は山に囲まれた街となっています。私たちが育てるハマナスは、工房から車で10分程度の場所にあります。
夏の夜明け。私たちはその日、一番花を摘むために農園へ向かいます。草や木々には朝つゆが付き、薄明かりで光っています。ハマナスの花はこの時間まだ、眠っている状態。夜明けの花はまだ閉じているのです。
香りを深く、たっぷりと閉じ込めたハマナスの一番花が待つ農園。やっぱり今日だけは特別な気持ちです。日がのぼって花が開くと、ここはいつも風に乗ったハマナスの香りで満たされています。閉じた状態の花を一つずつ手で摘み取り、そのまま工房へ運び入れ、香りを抽出する作業が開始されます。
朝摘みローションミストは、この一番花の香りだけを使用しています。数量限定とはなりますが、その年その年の香りを楽しめます。しゅっ、と一吹きすればハマナスの香りが広がり、幸福感に包まれます。
最後に。
強く生きる、を支える。
これはわたしたちの原点です。始まりであり、そして立ち返るべき言葉でもあります。この言葉には、実は2つの意味合いがあります。
ハマナスが”わたしたち”の強く生きる、を支えてくれる。
わたしたちが”みなさま”の強く生きる、を支えたい。
わたしたち生産者は、わたしたちの志は、浦幌町のハマナスという自然に支えられています。そのことを胸に、みなさまの毎日に寄り添っていきたいと強く願っております。
そのひとときのスキンケアが、心やすらぐ特別な時間に生まれ変わりますように。ロサ・ルゴサとみなさまが末長く、共に歩んでいけますように。